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03.2014
選択制確定拠出年金「年金運用不安」と「AIJ投資顧問事件」との混同によるマネーの大誤解!
by かすや法務行政書士事務所
選択制確定拠出年金(選択制401K・選択制DC)導入サポート専門、経費削減サポーターかすや法務行政書士事務所「マネーの小箱」へのご訪問、誠にありがとうございます。
今日は、「年金運用」=「AIJ投資顧問事件」との混同により、確定拠出年金での「年金運用」は、「AIJ投資顧問事件」のように委託会社の運用失敗で、すべての資産が消失するリスクがあるのではないかという不安から「選択制確定拠出年金制度」を導入することに躊躇されるケースへの誤解を解消していきます。
まず、「投資信託で、運用する委託会社が潰れたら、その運用会社で運用していた資産は全額消えてしまうのか?!」の疑問にお答えします。
結論としては、
「資産は信託財産として保全されるため年金資金の影響なし!」です。
なぜなら、
①投資信託を運用する委託会社は、運用指図のみで直接お金は扱わない。
②お金は信託銀行に金銭信託契約のもと分離管理される。
③委託会社が倒産しても、投資対象である株式・債権の本質的な価値は委託会社の破たんでは毀損ぜず、キャッシュ化して償還される。
「AIJ投資顧問事件」最大の問題点は、「委託会社と関係会社の共謀で操作する詐欺行為」であった点にあります。
そしてAIJは、一般的にハイリスク・ハイリターンの運用を行うところが多いとされる「私募ファンド(プライベート・ファンド)」※でした。
年金資金の運用は、本来、投資について専門的知識を持つ運用のプロしか私募ファンドへの投資はできません。今回被害にあった厚生年金基金の担当者がプロであったかどうかかなり疑問ですが・・・。
少なくとも、確定拠出年金では私募ファンドを選定することはありません。そのため確定拠出年金での年金運用は、ご自身の努力によって得た運用益が運用委託会社の破たんにより消えてなくなるということはありません。
※私募ファンドとは
私的な募集によって投資家から資金を集めるファンド、あるいは適格機関専門家と呼ばれる専門的知識を持つ投資家を対象としたファンド。一般的にハイリスク・ハイリターンの運用を行うところが多いとされる。